八木澤商店の店舗紹介

八木澤の従業員の写真

故きを温ねて新しきを知る、進化し続ける老舗の味

八木澤の本社外観 君がいないと困る

八木澤商店は1807年の創業以来、醤の醸造文化を進化させ、伝承し続けてきた醤油醸造蔵です。

創業当時は醸造業のみでしたが、味噌、つゆ、たれ、と商品を増やし、今では他社とのコラボ商品として「不来方バウム」や「みそパンデロウ」などのスイーツも手掛けています。無添加にこだわった製法、そこから生まれる深い味は、おかげさまで全国からご好評をいただいております。

当社商品に「君がいないと困る」、「あなたのいるわたしの暮らし」、「ゆっくりねのんびりと」という商品があります。
福井の書家の笠廣舟(りゅう・こうしゅう)さんが私たちを励ます為に送った詩をそのまま商品名にさせていただいたこの商品。
暖かな字体とインパクトのある商品名が功を奏したのか、コピーライターの糸井重里さんが自身のツイッターで「八木澤商店の“君がいないと困る”が無くて本当に困る」とつぶやいたほどの人気商品になりました。

“あなたがいる私の暮らし”と併せて結婚式の引き出物にも最高です。結婚していて奥さんを大事にしていない人...君がいないと困るって面と向かって言うのは難しいですよね?そんな方に特にオススメです。

文字ではなく背景を掲げて誓った再建

津波で流された経営理念

東日本大震災で蔵や工場を全て失ってしまいましたが、当社の理念として“従業員を一人も解雇させることなく再建させる”という想いでやってまいりました。
陸前高田市矢作町にある本社の二階オフィスの壁にはボロボロになった経営理念が掲げられています。

2011年3月11日、陸前高田の人々から全てを奪い去った大津波。八木澤商店も全てを失い、何を支えにして行けばいいのかと進むべき道を見失ったとき、一人の社員が5キロ先の浜辺でボロボロになった経営理念を見つけてきました。

どこの会社の経営理念かと思ったら、なんとウチのだったのです。

普通だったらちゃんと書き直して、額に入れて...とするのでしょうが、経営理念というのは文字とか字面ではなくバックボーンだと思っていますし、この経営理念は、震災前に地元の方が八木澤商店の経営理念を見て「地域の中に本当に必要な言葉だから、自分に書かせて欲しい」と言って無償で書いてくれたものです。
残念ながらその方は津波で亡くなってしまいましたが、何かあったときにそう言ってくれた人が地域の中にいたんだと、その人が書いてくれた経営理念なんだっていうのを絶対に忘れない為にも、そのまま掲げていくと決めました。

八木澤カフェ

一本松店の外観

醤油屋に戻る日までは“シンプルに生きる”“ともに暮らしを守る”“人間らしく魅力的に”を合言葉に、新たな試みを始めました。
OEMでの商品開発だけでは雇用を維持できない、と判断し始めた新事業「八木澤カフェ」もその一つです。
陸前高田の復興のシンボル「奇跡の一本松」のすぐそばにあるトレーラーハウスをご存じですか?
中では当社の商品が購入できるほか、岩手県の郷土料理“ひっつみ汁”や宮城県気仙沼市のアンカーコーヒーさんに作っていただいた“八木澤ブレンドコーヒー”も販売しております。飲食のスペースは今後拡大し、コミュニティの場としての機能を充実させていこうと考えておりますので、皆さま、お近くを通った際はぜひお立ち寄りください。

大東町での新たな一歩

八木澤味噌の作業中写真 大東町の新工場外観

創業以来、陸前高田市に根付いた商売をしてきた当社にとって、一関市大東町での自社工場竣工は苦渋の決断でした。
「八木澤商店のためならタダで山ごと貸すから」「ウチの山削ってもいいから使え」地元の人達から頂いた暖かい言葉。
しかし絶対に越えられないのが環境保全の問題でした。食品を作っていく段階で排水の処理というのは、やはり地域の環境保全に絶対欠かせない物、すごく大事なものです。

ですが時は待ってくれません。売上に対して釣り合わない人件費。雇用は維持したまま再建したい、でも、このまま持久戦を続けて消耗するわけにはいかない、二律背反の中でたどりついた結論は早急に工場を建てることでした。

そんな中差し込んだ一筋の光明。一関市のほうから、廃校になった小学校の跡地を校舎ごと貸すという提案があったのです。それに対して当社は、ここに根付くために購入させて下さいと申し出ました。それを受けて一関市の勝部市長が動いてくれました。「市の予算がついて解体して、工業用地に整備してから売ったのでは八木澤商店が潰れてしまう」市議会での市長のこの発言に議会は満場一致で賛同。市が校舎の解体費用を購入費用から差し引いてくれたのです。

こうして大東町での新たな一歩を踏み出すことができた当社に、新天地で待っていたのは地元の農家さんとの嬉しい出会いでした。オーガニックで大豆やゴマを作っている農家さんや山ぶどうを作っている農家さんから八木澤商店の原料を作りますとの嬉しい声をいただきました。現在だんだんと良い原料を使える状態になってきているので楽しみです。

これからも八木澤商店は社員全員が一丸となってチャレンジし続けます。